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「古くなったiPhoneの性能を意図的に劣化させている」という噂について新たな検証結果が公開

以前、Appleが「古くなったiPhoneの性能を意図的に劣化させている」という海外掲示板にて話題となっていた問題を紹介しました。

以前の段階では、その噂の真偽は定かにはなっていませんでした。

この噂の問題点は“意図的であるかどうか”という点です。

もし”意図的に性能を劣化させている”とすれば、新たなiPhoneを購入させるための悪辣な手段となり、品質に対するこだわりが強いからこそiPhoneを選択しているユーザーは憤りを隠せません。

今回、ベンチマークテストを測れるソフト「Geekbench」を提供しているPrimate Labsの創業者John Poole氏はこの問題を調査し、その検証結果を公開しました。

バッテリーと性能の劣化に因果関係があることが判明

John Poole氏は「GeekBench」を用いて行ったベンチマークテストと残りの電池容量を比較するという手法を用いてテストを始めました。

まず、「iPhone6」に対して行われた検証では”OSのアップデートごとにどの程度パフォーマンスに影響があるのか”という点に焦点が当てられています。

グラフではベンチマークテストの結果が横軸、残りの電池容量が縦軸となっています。

グラフからもわかるように、2016年12月13日にリリースされた「iOS10.2.0」の段階では2500という高いスコアを記録していたもの、2017年1月24日にリリースされた「iOS10.2.1」2017年12月2日リリース「iOS11.2」に移るごとにスコアが減退しています。

「iPhone7」でも同様の比較検証をしてみた結果、以下のようになりました。

「iPhone7」では「iOS10.2.0」の段階で3500という高いスコアを記録していたものの、アップデートを重ね、残電池容量が減っていくことにより、最終的に2000前後にまで減退してしまうという結果になりました。

これらの結果から、残電池容量とiPhoneの処理能力に、因果関係があると考えられることが明らかになりました。

John Poole氏はこの問題点について「バッテリーを交換すれば処理能力が回復する可能性があるのにも関わらず、ユーザーに”新たな端末を購入しよう”という考えを抱かせるおそれがある」と指摘しています。

現在、AppleCare+に加入していれば、バッテリーの交換は最大2回まで無償で行うことができます。

冒頭に記述した”意図的に性能を劣化させているかどうか”という点についてですが、iPhoneもひとつの機械であることには変わりがなく、使い続ければ劣化していくことは当然と言えるでしょう。

そんな中で、バッテリーの劣化と処理能力の劣化の因果関係を認め、「バッテリーを交換すれば処理能力が回復する可能性がある」と公式にAppleからアナウンスがないという事実は、確かに一部の人々にとっては”意図的に劣化させている”と捉えられてしまうのかもしれません。

いずれにせよ、この問題がさらに拡大する前に、Appleからなんらかの対処が講じられることを願います。

[Source:9to5Mac](yorimorishima)

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